水槽のグリーンウォーター対処法 水質改善

メダカの水槽がグリーンウォーターで濁ってしまい、愛するメダカたちの姿がよく見えない!そんな状況で悩んでいませんか?

私も最近、同じ問題に直面しました。秋に新しく立ち上げた水槽が、冬場にもかかわらずグリーンウォーターだらけになってしまったのです。「冬だから大丈夫だろう」という油断が、結果的には大きな失敗につながりました。

特に困ったのは、水槽の向こう側が見えにくくなり、大切なメダカの様子が確認しづらくなったこと。そして何より、このまま放置すれば水質が急激に悪化するかもしれないという不安です。

グリーンウォーターは見た目の問題だけでなく、突然の水質悪化を引き起こす可能性もあるため、早めの対策が重要になります。

エアーフィルターの掃除を怠っていたことや、水換えの頻度を下げてしまっていたことなど、原因は後から考えれば明らかでした。でも、これは私だけの問題ではないはずです。寒い季節は誰でもメンテナンスが億劫になりがち。その結果、知らず知らずのうちにグリーンウォーターを招いてしまうことは、よくある話なのではないでしょうか。

今回はグリーンウォーター対策についてネットで調べた情報と私が実際におこなった具体的な方法をご紹介。水槽のリセットはしたくない!でも、なんとかしてキレイな水槽を取り戻したいー。そんな思いを持つ方に参考にしてもらえる記事です。これであなたも必ず解決の糸口を見つけることができるはずです。

気付いたらグリーンウォーターは発生してる

メダカの水槽の様子がおかしいことに気づいたのは、秋口に水槽を立ち上げてから1ヶ月ほど経った頃です。最初は「冬場だし、少しくらいのコケなら大丈夫かな」と楽観していましたが、今となっては完全な手抜きメンテナンスです。

原因は明らかで、エアーフィルターをしっかり洗浄せずにそのまま使ってしまったのです。日に日に水の色が濃い緑色に変わっていき、今ではグリーンウォーターとコケで水槽の向こう側がぼんやりとしか見えません。

年末、エアーフィルターの中をよく見てみると、コケが内部にびっしりと繁殖していました。週1回程度の水換えも「冬場だから」と、その頻度を減らしていたのが良くなかったようです。冬場のメダカ飼育では適度なコケは必要なのですが、これは明らかに度を超えています。

古い家ということもあって家の中は結構寒いので、室内水槽の低水温で比較的安定しています。そのため、コケの繁殖も緩やかだろうと思い込んでいました。エアーフィルターのぶくぶくは問題ないのですが、エアフィルターの周辺で光が当たるところがどんどんコケに汚染されています。

このままだと単なる見た目の問題だけでなく、水質の悪化にもつながります。そうはいってもメダカは元気で水槽のガラスに付いたコケを突っついて食べています笑。しかし、このまま放置すれば突然の水質悪化もありうるので、取り返しのつかないことになる前に対策と今回はグリーンウォーター対策をネットで調べてみました。

水槽がリセットできないときにすぐできる除去方法

ネットで調べてみると、すぐにできる対策がいくつかありました。
方法は一般的なメンテナンスと同じですが、頻度を上げることでグリーンウォーターの除去になります。

水換えによる対策

  • 頻繁な部分水換えを行う
  • 可能であれば全換水を検討する(生体への影響に注意が必要)

栄養源を除去する対策

  • フィルターの交換
  • 底床の掃除を徹底する
  • 餌の与えすぎに注意する

化学的な対策

  • 植物プランクトンの増殖を抑制する薬剤の使用(ただし、メダカへの影響に注意)

グリーンウォーター除去対策をやってみた

冬場で水槽のリセットはしたくないので、できるだけメダカへの影響が少ない方法を試して見ようと思います。具体的には水換えと掃除を中心にやっていきます。

一度に全部換えるのは危険なので、水量の3分の1程度を2~3日おきに換えていくのがよいとのこと。このとき、底床も丁寧に掃除すると効果が高まるそうです。

エアーフィルターのメンテナンスも重要。フィルターの交換が手っ取り早いですが、今回はエアーフィルター掃除だけしました。

【かんたん水槽用品の掃除方法】(別記事リンク)

水槽内はコケや藻が付着しているので古い歯ブラシを使ってできる限り取り除きます。

光量がグリーンウォーターになる原因ですが、水槽には水草も入っているので、できれば光量は維持したいです。

少しメンテナンスして、水槽、メダカたちの様子を見ていくことにします。

グリーンウォーターの原因と予防

どうして?グリーンウォーターになるのかとても気になります。メダカの稚魚を育てるときはグリーンウォーターがいいといわれるので発生する原因を理解していれば、ある程度予防することができるかと思いました。

改めてなぜグリーンウォーターが発生するのか、そしてその予防法について調べた情報をまとめましたので紹介していきます。

グリーンウォーター発生の3つの要因

グリーンウォーターの正体は、水中の植物プランクトンが大量繁殖した状態です。私の経験では以下の3つの要因が重なると発生しやすいと感じています。

  1. 光と日照の影響
    • 植物プランクトンは光合成を行うため、強すぎる光や長時間の光は繁殖を促進させます。特に屋外飼育の場合は注意が必要で、真夏の直射日光は避けたほうが無難です。
      室内でも窓際や蛍光灯の光でグリーンウォーターが発生します。
  2. 水中の栄養分過多
    • エサの与えすぎや、底床に堆積した有機物が栄養源となります。特に気温の高い季節は、有機物の分解が進みやすく注意が必要。
      枯れた水草なども少しづつ分解されて有機物になります。
  3. 水槽環境の不安定化
    • フィルターのメンテナンス不足や急激な水質変化が、環境バランスを崩す原因となります。特に寒暖の差が大きい春先は要注意です。

効果的な予防法

予防は上記の3つの要因それぞれに対する対策が必要。
手間とコストをかけずにできる方法を中心にご紹介します。

  1. 光と日照の影響は光量を適切に管理して
    • 屋内飼育の場合、照明は1日6時間程度に制限
    • 屋外の場合は遮光ネットの活用
  2. 水中の栄養分過多は生物による自然な予防がおすすめ
    • 食べ残しや水中プランクトンを食べる生体を水槽にいれる
  3. 水槽環境の不安定化は水質維持する
    • 底床は多孔質のソイルや赤玉土を使用して水質安定させる
    • エアーフィルターなどのメンテナンス頻度を上げる
    • 水換えは少量でも短い間隔で頻繁に行う

生物による予防は水槽が楽しくなることもあっておすすめです。生体によって食べ残しを食べたり、コケを食べたりと役割が違います。

グリーンウォーター(アオコ)の除去、予防に有効な生体

マシジミ(貝類)

マシジミは二枚貝の一種で、グリーンウォーター(浮遊性緑藻)の除去に非常に効果的です。濾過摂食によって水中の植物プランクトンや有機物を取り込み、水質を透明化します。特に自然環境に近いビオトープや大型水槽で活躍します。ただし、酸欠や高温環境には弱く、砂に潜る習性があるため、管理には注意が必要です。ネットやケースを用いることで効率よく利用できます。繁殖は容易ではありませんが、水質改善能力が高いため、コケや藻類対策として導入する価値があります。

  • 浮遊性緑藻(アオコ)を含むグリーンウォーターを濾過摂食で除去。
  • 水質浄化能力が高く、透明度の向上に効果的。

ヒメタニシ(貝類)

ヒメタニシは淡水貝で、グリーンウォーターや藍藻の抑制に役立ちます。濾過摂食によって水中の浮遊物や植物プランクトンを取り除き、水質を安定させる能力があります。また、水槽の底砂を攪拌することでデトリタス(有機残渣)の分解を助けます。繁殖力が強いため過密飼育には注意が必要ですが、適切な管理下では水槽内の生態系維持に貢献します。特に初心者にも扱いやすい生体として知られています。

  • 石やガラス面に付着した藻類など、ほぼどんなコケでも食べることができます
  • 濾過摂食によってグリーンウォーターや藍藻を抑制。
  • 邪魔にならない手頃なサイズでビオトープや水槽での水質改善に最適。

グリーンウォーターの予防、コケの除去に有効な生体

ヤマトヌマエビ(エビ類)

ヤマトヌマエビは茶ゴケ、緑ゴケ、糸状ゴケなど幅広い種類のコケを食べる甲殻類です。そのため、水草水槽やレイアウト水槽で非常に重宝されます。温和な性格で他の魚との混泳も可能ですが、大型魚との混泳は避けたほうが無難です。また、水質悪化や高温環境には弱いため注意が必要です。繁殖には汽水環境が必要なため、淡水水槽では繁殖しません。効率的なコケ対策として初心者から上級者まで人気があります。

  • 茶ゴケ、緑ゴケ、糸状ゴケなど幅広い種類のコケを食べる。
  • 温和な性格で他の生体と混泳可能。

ミナミヌマエビ(エビ類)

ミナミヌマエビは小型の淡水エビで、水草や底砂についた茶ゴケや緑ゴケを食べる能力があります。ヤマトヌマエビほどのコケ取り能力はありませんが、小型水槽向きで扱いやすい点が特徴です。また、淡水環境で繁殖可能なため、数を増やして群れでコケ対策を行うことも可能です。ただし、水質悪化には弱いため定期的なメンテナンスが必要です。他の小型魚との混泳にも適しており、多用途な生体として知られています。

  • 小型で繁殖力が高く、水草や底砂についたコケを食べる。
  • ヤマトヌマエビほど効果は高くないが、小型水槽向き。

イシマキガイ(貝類)

イシマキガイはコケ取り能力が高い淡水貝で、水槽壁面や石についたスポット状緑ゴケや茶ゴケを効率よく除去します。卵は淡水では孵化しないため、繁殖による過剰増殖の心配がありません。ただし、水質悪化や低酸素環境には弱く、定期的な水換えが必要です。

ガラス面などに卵を産み付けることがありますが、掃除で簡単に取り除けます。小型水槽から大型水槽まで幅広く利用される人気のコケ取り生体です。

  • スポット状緑ゴケや茶ゴケなど、水槽壁面や石表面についたコケを効率よく除去。
  • 淡水では卵が孵化しないため、過剰繁殖の心配がない。

カバクチカノコガイ(貝類)

カバクチカノコガイはイシマキガイと同様、高いコケ取り能力を持つ淡水貝です。硬い表面についたスポット状緑ゴケや茶ゴケを削り取るように食べるため、水槽壁面や装飾品の清掃に役立ちます。

水質悪化に弱いので、適切な水質管理が求められます。また、移動速度が遅いため、大型水槽では複数匹導入することが推奨されます。繁殖は難しいため、管理しやすい生体といえます。

  • イシマキガイと同様にスポット状緑ゴケや茶ゴケに効果的。
  • コケ取り能力が非常に高い。

オトシンクルス(魚類)

オトシンクルスは小型ナマズの一種で、茶ゴケや柔らかい緑ゴケを好んで食べる魚です。温和な性格で、水草や他の魚への影響が少ないため、水草水槽でも安心して導入できます。

繊細な生体で、水質変化や低酸素環境には弱いので注意が必要です。また、大型魚との混泳は避けたほうが良いでしょう。小型~中型水槽向きであり、美しい見た目と実用性から人気があります。

  • 茶ゴケや柔らかい緑ゴケを好んで食べる小型ナマズ。
  • 水草水槽でも安心して使用できる温和な性格。

サイアミーズフライングフォックス(魚類)

サイアミーズフライングフォックスは黒髭ゴケや糸状ゴケなど厄介な種類のコケも食べる万能型の魚です。活発な性格で泳ぎ回るため、大型~中型水槽向きです。

成長すると餌を優先する傾向があるため、コケ取り目的の場合は若魚を導入してください。他の魚との混泳にも適していますが、同種間では縄張り争いを起こすこともあります。

  • 黒髭ゴケや糸状ゴケなども食べる万能型。
  • 成長するとコケより餌を好む傾向があるため注意が必要。

ブラックモーリー(魚類)

ブラックモーリーは糸状ゴケだけでなく油膜も食べる食欲旺盛な魚です。そのため、水槽内の清掃役として重宝されます。多くの糞を出すため、水質管理には注意が必要です。

高温環境を好むため、水温管理も重要となります。他の魚との混泳にも適していますが、大型魚との混泳には注意してください。初心者にも扱いやすい丈夫な魚種です。

  • 糸状ゴケや油膜も食べる食欲旺盛な魚。
  • コケ取り能力は高いが、多くの糞を出すため水質管理が重要。

ブッシープレコ(魚類)

ブッシープレコはガラス面や流木、石についた茶ゴケ・スポット状コケを削り取るように食べる大型ナマズです。成長すると20cm以上になる場合もあるため、中~大型水槽向きです。また、その吸盤状の口によって硬い表面についた頑固なコケも除去できます。ただし、大量に餌付けするとコケより人工餌を好む場合があります。他種との混泳にも適しています。 

  • ガラス面や流木、石についた茶ゴケやスポット状コケを削り取るように食べる。
  • 成長すると大型になるため、中~大型水槽向き

水槽のアオコ、コケの除去に有効な生体

分類生体名対応可能な問題特徴・効果注意点
貝類マシジミグリーンウォーター浮遊性緑藻(アオコ)を濾過摂食し、水質を透明化。砂に潜るため管理にはネットやケースが必要。酸欠に弱い。
貝類ヒメタニシグリーンウォーター、藍藻植物プランクトンを濾過摂食し、グリーンウォーターや藍藻を抑制。過密飼育を避ける必要がある。
貝類イシマキガイコケ(スポット状緑ゴケ、茶ゴケ)スポット状緑ゴケや茶ゴケを効率的に除去。卵は淡水では孵化しないが、ガラス面に産み付けることがある。
貝類カバクチカノコガイコケ(スポット状緑ゴケ、茶ゴケ)イシマキガイと同様にスポット状緑ゴケや茶ゴケに効果的。水質悪化に弱い。
エビ類ヤマトヌマエビコケ(茶ゴケ、緑ゴケ、糸状ゴケ)茶ゴケ、緑ゴケ、糸状ゴケなど幅広い種類のコケを食べる。大型魚との混泳は避ける。
エビ類ミナミヌマエビコケ(茶ゴケ、緑ゴケ)水草や底砂についたコケを食べ、小型水槽向き。ヤマトヌマエビほどの効果は期待できない。
魚類オトシンクルスコケ(茶ゴケ、柔らかい緑ゴケ)茶ゴケや柔らかい緑ゴケを好んで食べる小型ナマズ。繊細なため、水質管理が重要。
魚類サイアミーズフライングフォックスコケ(黒髭ゴケ、糸状ゴケ)黒髭ゴケや糸状ゴケも食べる万能型。成長すると餌を優先する傾向があるため注意が必要。
魚類ブラックモーリーコケ(糸状ゴケ)、油膜糸状ゴケや油膜も食べる食欲旺盛な魚。糞が多いため水質管理が必要。
魚類ブッシープレココケ(茶ゴケ、スポット状コケ)ガラス面や流木、石についた茶ゴケ・スポット状コケを削り取るように食べる。成長すると大型になるため中~大型水槽向き。

薬剤による抑制

市販の薬剤で効果的にグリーンウォーターを予防、除去できる場合があります。生体や水草への影響が少ない製品をご紹介します。

  • コケ抑制剤
    • 緑藻や藍藻などのコケ類を抑える効果がある薬剤です。「ベルテックジャパン Bioコケクリア」や「カミハタ アンチグリーン」などは、天然成分由来で生体や水草への影響が少ないため、安心して使用できます。水槽環境を損なうことなく、コケ対策が可能です。
  • 凝集剤
    • 水中の植物プランクトンを大きな粒子状にまとめ、フィルターで除去しやすくする薬剤です。「エーハイム リン酸除去剤」などは、コケの原因となるリン酸塩やケイ酸塩を吸着してくれます。特に黒髭コケの予防に効果があります。

薬剤は即効性がある一方で、根本的な原因(栄養過多や光量過剰)の解決ではありませんので、これまでご紹介した日常的な管理方法と合わせて活用することで、より効果的に水槽環境を維持ができます

グリーンウォーターの原因は水草?

水草は、水中の余分な栄養を吸収してくれる上、酸素も供給してくれるので一石二鳥ですが枯れた水草や多くの水草があるとグリーンウォーターになりやすいです。

水草の量を水槽のサイズに合わせて、水中内の栄養素の管理ができるようにしましょう。

メンテナンスしないでグリーンウォーターの発生を完全に防ぐことは難しいかもしれません。予防法を毎日のルーティンに取り入れてグリーンウォーターの発生リスクを大幅に減らして水質の安定をしましょう。メダカに優しい環境を作りアクアリウム、ビオトープを作りましょう!

まとめ|水槽のグリーンウォーター対処法 水質改善

グリーンウォーター対策について、いろいろと調べてみましたが、意外に「水槽リセット」以外の選択肢がたくさんあることがわかりました。特に印象的だったのは、急激な環境変化を避けながら、少しずつ改善していける方法があるということです。

私の場合、まずは2~3日おきの水換えから始めることにしました。水量の3分の1程度を目安に、底床の掃除も丁寧に行っていく予定です。エアーフィルターの掃除も定期的に行い、コケの繁殖を抑制していきたいと思います。これはあくまでも第一段階。
今後は、二枚貝やヒメタニシなどの生体も取り入れていきます。

また、グリーンウォーターにも適度な量であれば良い面があるという点は忘れてはいけません。
メダカたちが元気に泳ぎ、時々コケをつついて食べる様子を見ていると、完全な除去よりも、適切なバランスを保つことの方が大切なのかもしれません。

メダカ飼育は、まさに生きた環境との対話。今回のグリーンウォーター問題も、メダカたちと一緒に乗り越えていければと思います。次回の記事では、この対策がどんな結果をもたらすのか、ぜひ一緒に見守っていただければ嬉しいです。